人の人生に寄り添って

人の人生に寄り添って
素敵な親子の誕生日38

おばあちゃん、きれいに仕上がったょ!若わしくなったし、これで気持ち
よく誕生日にいけますね。
私がいうと、先輩も声をかけます。
さぁ、終わりましたよ!また来年も、誕生日でお祝いしてもらえるように、
元気でいようね!
それを聞いて、ずっと様子をうかがっていた息子さんがすぐにそばにやって
来ました。そして、自分の母親に、やさしく言葉をかけたのです。
こんにちは、おばあちゃん。おゃ~、見違えるぐらいきれいになりましたね。
よかったですね~
すると、おばあちゃんは軽くうなずき、ニコっと笑顔になったのです。
それから私たちに向かって、
あのー、洋服を着替えさせたいので、ここいいですか?
と、言われたので、
ああ、着替えられるんですね、じゃあ、こちらの着付け室にどうぞ
着付け室にご案内しようとしたら
いや、ここで大丈夫ですから
と、セット椅子に座らせたまま、
さぁ、次は上着ですよ、ほ~ら、靴下も履きますよ、そうそう上手ですね。
そんな風に、常に声をかけながら、慣れた手つきであっという間に着替え
させてしまったのです。
その微笑ましく、優しく接する姿に思わず見とれてしまいました。
そして、
さぁ、おばあちゃん、きれいになったし、みんな待っているから。いきましょ
うか!
と料金を支払い、周りのお客様に、お騒がせしました。とお礼を述べられ、
また、抱っこして車に乗せていかれました。
来店してから一時間ほどでしたが、初めて見る光景のすべてに、感動と衝撃
を受け、しばらく何もてにつかないぐらいの気持ちになっていました。
はたして自分も、同じようにしてあげられるかな~?
そに一部終始を見ていた、60歳過ぎののお客様二人から声をかけられました。
その中のお一人のお客様は4.5年前に脳梗塞で倒られて、左半分が不自由で
した。そして、涙を流しながら、
ホームヘルパーの人と思っていたけど違うとね、いい親子関係だねぇ。うら
やましい・。どうしたらあんな関係ば築けられるのかねぇ。息子にこの場面を
見せてあげたかったよ。男の人があそこまで優しく接することができるとは、
ほんとよく面倒見てあげて、世話するとね。よかねぇ!。
もう一人のお客様も、
いやぁ~、エラかねぇ。息子に爪の垢でも飲ませてやりたかばい!
同じように涙しながら、つくずくおしゃつていました。
この日のできごとは、私の中で今でも強く心に残っています。
私の美容歴はスタートしたばかり、これから先いろんな人と出会っていきま
す。
そんな、自分のまわりすべての人たちに優しさ、感動、思いやりの心で接し
仕事をとうして元気をあげられたり、もらったりすることで、人間として成長
していきたいと思います。
今、そんな美容師の仕事がさらに好きになってきました。

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