私の仕事は 幸のおつかい

私の仕事は 幸のおつかい

いいお休み過ごせた?。
とか、
いい選択したわね。
とか、いろんな声をかけられた。
私は感激した。
この時間に身を任せることにした。たんたんと時が過ぎた。
生きる喜びが一日一日湧いてきた。
美容の仕事はすごい。
今年の二月のある朝、雪の日だった。
朝の7時にアップのお客様の予約でお店に向かっていたが、一瞬にして足をすべらせて、
右手をついた。
まずい!
その瞬間、手首が曲がっていた。
予約が入っているから、とりあえず戻らなきゃ。
と、自分で手首をまっすぐに戻した。
そのままアップスタイルの施術をしたが、右手に力が入らない。必死すぎて痛みはなかっ
た。スタッフの協力もあり、一応、完成した。
しかし、みるみる手が腫れて来て、ひじも曲がらなくなってきた。ひじから下が変色して
きて赤黒くなっている。
私は次のカットのお客様に向かった。
親指だけは動く。いける・・・。そう思った。
そのお客様を終えた後、病院へ向かった。
おれてないですよねぇ?
折れています。
やっぱり・・・。ギブスどぐるぐる巻き。
まずいなぁ、今日は予約がけっこう入っている。
そう思いながら、帰りのタクシーの中で、どっやってこのギブスを外そうか考えていた。
帰ってすぐにスタッフに強力なハサミを買ってきてもらい、30分かけてギブスをはずし
た。親指を動かした。動いた。よかったぁ~
私はとにかく夢中でお客様にきずかれないようにカットをし続けた。
とにかく、自分の手がもってくれることだけを祈りながら・・・。
次の定休日、病院に行くと、
折った日より悪くなって、骨がつぶれている。どうゆうことだ。
と先生に怒られた。けれどやっぱり次の日の朝、同じようにスタッフにギブスを切っても
らい、何もなかったように仕事を続けた。
一週間ごとに病院に行くたびに。また怒られ、切り離したギブスはどんどんたまっていた。
美容師を辞める決意をした時のの痛みに比べたら、今はどうってことなかった。
骨折している自分でもお客様が来てくださることに私は毎日感謝した。
もう一つ発見があった。
手首が曲がらないために思うようにカットできない。普段の三倍は時間がかかった。いつも
のように予約が15~30分おきに入るため、かなりの緊張感が毎日続いた。美容師の初心にも
どった。
カットしながらこのまま仕事をを続けるとてに障害は残り、一生美容師ができなるかもしれ
ない、そんな不安が時折押し寄せた。

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